おしゃれは理論で学ぶ!内面も外面も輝くファッションロジック(R)アドバイス パーソナルスタイリスト 土居コウタロウオフィシャルブログ

兄貴は先輩の真似をして胸を張って言った おしゃれスクール物語 第二話
 テーマ:■「おしゃれスクール物語」

「どうしたんや兄貴!!」


俺は兄貴の肩を叩いた。

兄貴は力なく、シェーバーを洗面台の上に置いた。


「いやな、昨日、お世話になってる取引先の社員のおばさんに言われちゃったんだよ。

『森崎さんは、もうちょっと、人の目を気にして服装を選んだ方がいいわよ。
 そんなヨレヨレのスーツを着てたら、せっかくのあなたのお人柄が台無しよ』って。
 それを聞いて思ったんや。

 俺ってもともと取り柄のない人間で、こんなにブサイクやのに、
 その上服で減点されてたら何にも残らへんやないかって」




「そう落ち込むことないよ。そのおばさんも、兄貴の人柄がいいと思ってるから、
 もっと良くなって欲しいと思ってアドバイスしてくれたんやろ」



でも、兄貴は僕の励ます言葉なんて、全然耳に入らないようだった。



「でな俺、会社でも、いろんな人に聞いてみてん。そしたらみんな、
 やっぱりその人なりに人目を気にして洋服を選んでるみたいやねん。

 彼氏が欲しい女の子は、男性ウケしそうな服を着ているって言うとったし、
 けっこう仕事の出来る後輩は、自分を有能に見せるために、
 あえて少し高めのスーツを着てるって言っとったわ。

 そして何よりショックやったんは、尊敬している先輩の言葉やった」




ここで兄貴は、まるでその先輩になったかのように胸を張り、
ダンディな声でこう言った。


「僕は仕事関係で人に会う時、いつも『自分自身が商品だ』という気持ちで
 その場に行くようにしている。

 だから、その日に自分が出会う人のことをまず思い浮かべて、
 その人がより気持ちよく感じてくれるような服を着るように
 心がけているんだ。つまり、『自分の着たい服』を選ぶのではなく、
 『相手へのおもてなし』として服を選ぶということだな」



パーソナルスタイリスト土居コウタロウ




「相手へのおもてなし…」

俺は思わずつぶやいた。服やおしゃれに関しては、
かなりこだわってきた俺だけれど、
そんなことは一度も考えたことがなかったのだ。



「兄ちゃん、それを聞いて、頭殴られたみたいにガーンときてん。

 俺、『相手へのおもてなし』どころか、人目を気にして服を選ぶということですら
 出来てへんかったと思ってな。

 いつも、そこらへんにあるもの、適当に着とっただけや。

 このスーツだって、大型スーパーの『大きいサイズの方専用』のコーナーで
 いいかげんに買ったやつや。入れば何でもいいやって思って…」



兄貴はこう言いながら、だんだん背中を丸め、すっかりいつもの兄貴に戻ってしまった。

「あーあ。そんなことやから、俺ってダメなんかな」


兄貴はとぼとぼと洗面所から去って行った。

僕はその後ろ姿を見ながら、さっき聞いた言葉を頭の中で繰り返していた。



相手へのおもてなし…相手へのおもてなしとして服を選ぶ…

確かに斬新な考え方だ。だけどそんな観点でファッションのことを考えている人って、

世の中にいったいどれぐらいいるんだろうか。



おそらく、世の中の99パーセントの人にそんな発想は無いに違いない。

だから兄貴がそれが出来ていないからと言って、
落ち込む必要は全くないと思った。


俺はその考えを兄貴に伝えようとした。

でも兄貴はすでに靴を履き、玄関のドアを出ようとするところだった。



「あーあ、人ってそんな簡単には変わられへんなあ…。ほな行ってきます」



力なくドアが閉まる音がした。
俺はあることに気づき、兄貴をあわてて追いかけた。




「ちょっと待ってくれ兄貴!ひげ、ちゃんと全部剃ったか?!」






パーソナルスタイリスト土居コウタロウ

| 「おしゃれスクール物語」 | 23:12 | comments(0) | - |
兄貴と俺は似ていない、こんな俺たちが一緒に



好評いただいていた
よしこさんのおしゃれスクール物語。


遂に男性バージョンを公開いたします!



おしゃれが得意な弟と
すごく苦手な兄が
何故か一緒にスクールに行くことに!



本編はこちら(漫画付き!)
| 「おしゃれスクール物語」 | 13:31 | comments(0) | - |
「 おしゃれスクール物語 (Yoshiko's Story) 」 第13話

 


 〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


「ううん、よっちゃんは、昔から美人だったよ。
私、小学校二年生のころから、よっちゃんが綺麗で羨ましかったもん。
何を着ても、子供っぽく甘ったるくなってしまう私と違って、よっちゃんは、
涼しげで落ち着いていて、独特の魅力があったわ。

よっちゃんの読者感想文は ピカイチ面白かったし、優しく動物の世話をする
よっちゃんもとっても素敵だった。

私、どんなときも自分のペースを崩さない、よっちゃんに憧れていたのよ 」


以前の私なら、梨香の言葉を信じられなかったと思う。
でも今の私は、彼女の賞賛の言葉を受け取ることができる。

私はきちんと梨香の目を見て、「ありがとう」と言ったの。
そして大好きな二人に、花束を渡しながら 言ったわ。

「結婚おめでとう!」って。


それから、な〜んだ、と思ったわ。

な〜んだ、私と梨香は 二人とも、とっても綺麗で、とっても素敵な女の子
だったんだ!


だけど、私たちはみんな、本当は悩まなくて良いかもしれないことで悩み、
誰かに憧れ、そして葛藤を乗り越えなければ、自分の魅力を受け入れること
ができないのかもしれない。

その過程には 苦しく辛いこともあるけど、だからこそ 私たちはきっと、
より自分らしい自分に 近づいていけるんだ。

私もいっぱい悩んだけど、その分 自分を好きになり、そしてみんなを大好き
になった。
きっとこれからも、もっともっと 幸せになっていけると思う。

 

その後、私の環境が大きく変わったわけではないの。

だけど、私はとっても楽に、のびのびと毎日を過ごしているような気が
するわ。
そして気のせいか、周りの人たちが、とっても優しくなったのを感じるの。

上司は今日、「君の書類を見ると、お客様が何を望んでいるかが 非常によく
わかるよ、ありがとう」と珍しく褒めてくれたわ。


私は 先日、はじめて海外旅行に行ったの。
しかも お母さんと二人でよ。
以前なら絶対に考えられなかったことだと思う。

ハワイの海で はしゃぐお母さんを見ながら 私は、「きっとお母さんも小さな
時に、私と同じようなことで悩んだり、可愛いお姫様に憧れたりしたんだ。
だから 私を可愛く育てようとしてくれたんだな」と思ったわ。


私は最近、白い子犬を飼ったの。
小学校の頃、自分の動物が欲しいと思っていたことを思い出したのね。

私は今、少しずつ、小さかった頃の夢を叶えているのかもしれない。


私の夢・・・ お姫様になってみんなに愛されること、お母さんと幸せに
過ごすこと、犬を飼うこと。

そして、その次の私の夢は何かな?

やっぱり王子様かな?



お気に入りの河原で、私に似合うシンプルな服を着て、愛犬の散歩をしな
がら、私は時々上を見上げるの。

私の頭の上には いつだって、果てしなく続く青い空が広がっているわ。


                             (おわり)



〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


最後まで 読んでいただきありがとうございます。

「おしゃれスクール物語(Yoshiko's Story)」 いかがでしたか。

ご感想を 送っていただけたら うれしいです。




    ◆◇◆   これまでの お話  ◆◇◆


「おしゃれスクール物語(Yoshiko's Story)」 第1話〜第12話





| 「おしゃれスクール物語」 | 20:27 | comments(0) | - |
「 おしゃれスクール物語 (Yoshiko's Story) 」 第12話


  〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


 スクールの先生はおっしゃた。

「似合うお洋服の方向性を知るために 一番効果的な方法は、自分の外見の
 魅力を知ることです」と。

「自分本来の魅力を受け入れて、それを引き立たせるお洋服を着ると、皆さん
 の魅力の扉が全開になり、そこから様々な人生の可能性が広がるのです」

先生の言葉を聞きながら、私はクラスメイトのみんなを 見まわした。
今や、みんな 自分の魅力を受け入れ、自信を持ち、堂々としていた。
もちろん私も同じだった。


やがて、私は気が付いたの。
外見のコンプレックスが少なくなるに従って、内面のコンプレックスも
少なくなってくることに・・・。

先生が、「外見は一番外側の内面です」と言われたことがあったんだけど
本当にその通りだと思ったわ。

私は、自分の外見に、「シンプルで純粋な美しさがある」と認めることが
できるにしたがって、同じように、自分の内面にも「シンプルで 純粋な
美しさがある」ということを 認めることができるようになったのかもしれ
ない。

レッスンを重ねる過程の中で、私は外見にも内面にも、自信を持つことが
できたのよ。


私はもうみじめな女の子ではなくなったわ。

そして気が付くと、おしゃれをすることに慣れていて、「いろんなおしゃれを
したい!」とさえ思えるようになっていたの。

人は、十分に安心感を感じることではじめて、「新たなことに挑戦しよう!」
という冒険心を持つことができるんだって。


私は、私にとって定番の清楚なお洋服だけじゃなく、中性的なかっこいい服、
適度な色気のある服、そして憧れだった可愛い服までも 着こなせるように
なっていったわ。

周囲の人たちも 私の変化に驚いたようで、みんな、「どうしてそんなに
おしゃれになったの!?」 と褒めてくれるようになった。

スクールの先生は言ってくださった。
「良子さんは、本当に成長されました。おしゃれの基礎体力が上がったって
 ことですね」と・・・。


私が 外見のことで褒められる日が来るなんて、信じられない!



私はある日、以前は全然似合わなかったフリルを着こなしている自分を鏡で
見ながら、 「そうだ。梨香に会いたいなあ 」と ふと思ったわ。

そして、おしゃれスクールに通いはじめてから一年がたった 夏の日、
梨香と光一くんに久しぶりに連絡を取り、新居に遊びに行かせてもらうことに
したの。

今や 光一くんも人気俳優となっており、二人は若い成功者になっていた。
住んでいる家も そんな二人にふさわしい、とてもセンスのいいマンション
だった。

以前の私なら、足を踏み入れた瞬間に 気後れしてしまっていたかもしれ
ない。
でも その時の私は、自分もまた二人に負けないぐらい輝いているんだ、と
自信を持つことが できたから 平気だった。

結婚祝いの花束を持って訪れた 私を見て、光一くんは目を丸くし、とっても
驚いた顏をしたわ。

そしてこう言ったの。
「田中、どうしたんだよ! すごい綺麗になったなあ 」

ところが、梨香が言ったのは意外な言葉だったの。



〜第13話に続く〜




 

| 「おしゃれスクール物語」 | 12:28 | comments(0) | - |
「 おしゃれスクール物語 (Yoshiko's Story) 」 第11話


 〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


中性的なパンツスタイルの耀子さんは、とても さわやかでかっこ良くて、
だからこそ、彼女の内面の可愛らしさがより引き立った。

また ウエストシェイプの 女らしいワンピースを身に付けた 蘭さんは、
とても艶っぽくて 素敵で、だからこそ 彼女の内面の凛々しさが より
引き立った。


私は、すっかり変身した耀子さんと蘭さんの姿に感動し、「お二人とも
本当に綺麗です! やっぱり、生まれ持った魅力を生かすファッションを
するのが 一番お似合いになるんですね!」と絶賛した。


でも耀子さんと蘭さんは 半信半疑のようだった。

「大丈夫? これでいいの? ちゃんと似合ってる?」

「なんだか恥ずかしいよ。 やだ〜そんなに見ないでよ〜!」


どこからどう見ても輝いているのに、自分でその輝きを認めない
耀子さんと蘭さんの 戸惑う様子は、とても面白くて微笑ましかった。

そうか。 人って、自分が素敵だってことを、自分ではなかなか認める
ことが 出来ないものなのか。


そして 私もまた、スクールの先生にアドバイスされたファッションを
身に付けることに抵抗していた。

私は、白や水色など、清楚さを際立たせる色や、きちんとして上質な素材
と形の お洋服、そして 控えめで上品なアクセサリーが似合うはずだと
アドバイスされていた。

でも、そういうファッションって、悪く言えばすごく平凡じゃない?

「平凡な私が そんなに平凡なファッションをしたら、完全に『普通の人』に
なってしまう!」と思って、私は なかなか 先生のおっしゃることを信じられ
なかった。

わざわざおしゃれスクールに通ってまで習うファッションじゃないと思った。

今まで さんざん「存在感が無い」と言われてきた 心の傷もうずき出し、
「なんだかイマイチね」と言った お母さんの声まで甦ってくるようだった。


だけど、耀子さんと蘭さんは、先生の言葉を信じて輝き始めた。
一歩先を行った 彼女たちの姿は、私の行くべき道を示してくれている。

私もそろそろ、「自分のことを正しい目で見守ってくれる人」のことを
信じるレッスンをしなければならないのかもしれない。


私はようやく勇気を出した。


その日 私は、白いシャツと水色のフレアースカート、パールの一粒ネックレ
スを 身に付けて、自分の部屋の鏡の前に立った。

いつも見慣れた部屋の中に、少しだけ見慣れない女の子が立っていた。

一瞬違和感を感じた その時、私の耳にいつも聞こえていた、ネガティブな
ささやきが また聞こえたような 気がした。

でも 私は我慢した。 耀子さんも蘭さんも きっとこれに 耐えたのだと
思いながら。

やがてネガティブな ささやきが、少しずつ、少しずつ 消えていった。

私の心は 波が静まったように静かになり、私はまるで、生まれて初めて
世界を見るような感覚で 鏡を見つめたの。

そこには、きっと誰もが眩しいと感じてしまうほど 純粋で、清楚な魅力を
持った女の子が立っていたわ。

 

                 〜第12話に続く〜



      ◆◇◆   これまでの お話   ◆◇◆

 「おしゃれスクール物語(Yoshiko's Story)」 第1話〜第10話






| 「おしゃれスクール物語」 | 17:38 | comments(0) | - |
「 おしゃれスクール物語 (Yoshiko's Story) 」 第10話


  〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


ある時 私が、スクールのクラスメイトに 小さい頃 梨香に憧れていた話を
したら「わかる わかる!可愛い女の子ってズルいよね。 みんなにちやほ
やされるし 何か失敗したとしてもかばってもらえるし!」 って すごい勢い
で同意してくれる人がいたの。


それは背がすらっと高くて、まるで宝塚の男役みたいに かっこいい耀子さん
だった。

だけど耀子さんは かっこいいファッションを好まずに、ふわふわした いかに
も可愛いらしい服装をしていたの。

彼女は幼稚園の時に 「赤ずきんちゃんとオオカミ」の劇で オオカミを演じ
させられて、 その時 「可愛くないと みんなに嫌われて損をする」と思って
一生懸命可愛くなろうと努力してきたんだって。


耀子さんはスクールの先生に、「耀子さんは、あなたの持ち味である かっこ
良さを生かした服装をされた方が、もっと魅力的になられますよ。」って言わ
れていたけれど 「嫌だ!そんなことをしたら、ますます怖い女だと思われ
て、みんなが去って行ってしまう!」とすごく抵抗していたの。


すると もう一人のクラスメイトである 蘭さんが「いいなあ〜、耀子さんは
かっこいいファッションが似合って。」 と ひどく羨ましがっていたわ。

蘭さんは 顔だちも体つきも女らしく、とても色っぽい女性なの。

でも 蘭さんからすれば、
興味の無い男性から 言い寄られたり、男性に媚びていると思われて 女性から
敵視されたことなどがあり、今まで色々辛い思いをしてきたので 、色気を
感じさせないように 男っぽいファッションに身を包み、バリバリ仕事をする
ことで、弱みを見せない生き方をしてきたようなの。


蘭さんもスクールの先生に、「蘭さんは、ご自身の持ち味である、上品な色気
を際立たせる服装をされた方が もっと魅力的になられますよ。」 と言われて
いたのだけれど 彼女もまた、「嫌だ!そんなことをしたら、ますます 男好き
な女だと思われてしまう!」 と すごく抵抗していたわ。

 

ところが ある日、
耀子さんも 蘭さんも とうとう観念したのか、「あなたに一番似合うはず
です。」と 先生にアドバイスされたファッションを 身に付けて、スクールに
現れたの。

 

                    〜第11話に続く〜

 

 

| 「おしゃれスクール物語」 | 10:00 | comments(0) | - |
「おしゃれスクール物語(Yoshiko's Story)」第9話


 〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


私は、おしゃれスクールに通いはじめたの。

スクールの先生と生徒さんたちは、私が何を言っても、何をしても、
決して 私を否定しなかった。
そして、私の良いところを見つけると、どんな小さなことでも きちんと
褒めてくださったの。

もちろん最初は、自信のない自分、ひがみっぽい自分が、あらゆる場面で
出てきてしまって、自分を正直にさらすことが、なかなかできなかったわ。

でも、スクールにいらっしゃる方々が、私に優しい対応をしてくださった
ことで、「この場所では自分を開いても大丈夫なんだ」ということを だん
だんと感じることができたような気がするの。

もちろん、イケてない着こなしをしてしまった時は、少し恥ずかしかった
けど、
「ここは、こうすれば良いですよ」などと、改善点を指摘してもらえると、
そのお洋服は、見違えるほど私によく似合うようになったわ。


そのことで 私は、
「自分がダメだと思った部分は、絶対的にダメなのではなく、新たな魅力の
 原石なのだ」ということを知ったの。

私は 今まで「ダメだ ダメだ」と思っていた 沢山の私に、謝りたいような
気がしたわ。


そして私は すぐに気がついたの。
このスクールに来るほとんどの人たちは、私と同じように、コンプレックスを
いっぱい抱えている、傷つきやすい人たちだということに。

そりゃそうよね。自分の容姿が大好きで、おしゃれをすることに 自信満々で
何も困っていない人だったら、わざわざスクールに通ってまで学ぼうと思わ
ないものね。


                    〜第10話に続く〜


| 「おしゃれスクール物語」 | 10:00 | comments(0) | - |
「おしゃれスクール物語(Yoshiko's Story)」第8話
  〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


彼はさらに続けた。

「沢山の方の服を見させていただいた経験から、自信を持って言わせて
 いただきます。 あなたは本当に魅力的な方です。
 でも 今まであなたは、ご自分のことを、地味でさえない女性だと思って
 おられたんじゃないですか? そして、女の子らしい、可愛らしい女性に
 憧れていらしたんじゃないですか?」


「・・・ええ、そのとおりです」

完全に言い当てられてしまい、返す言葉が無かった。

「そうでしょう。 でも人に憧れる必要はないんですよ。
 あなたは地味なのではないんです。 シンプルで、純粋な美しさを持って
 おられるんですよ 」

「シンプルで純粋な美しさ・・・」

「それは、他の人がどんなに欲しいと願っても、絶対に手に入れることの
 できないあなただけの特別な魅力なんです。
 あなたは 今まで ご自分の容姿やファッションのことで、とても辛い思いを
 されてきたのかもしれません。
 でも大丈夫です。 すぐにあなたにも、ご自分がとっても素敵だってことが
 おわかりになりますよ」


その人は優しく私に微笑んだ。
彼の目から鋭い光が消え、あたたかさだけが伝わってくるような気がした。

「知っていますか? おしゃれにはすごい力があるんです。
 人が自分の魅力を受け入れて 正しいおしゃれをした時、人生なんて、
 簡単に変わるんです。
 ためしに、こう呟いてみてください。
  『 私はとびきり綺麗で、愛されて当然の女の子だ 』って 」


私はとびきり綺麗で、愛されて当然 ・・・。


言われたとおり呟くと、胸がまた痛み出してきた。
昔から感じていたみじめな思いが、突然一つにまとまって 私に襲いかかって
くるような気がした。


みんなに私の存在を認めてもらいたかった・・・。

可愛くなりたかった・・・。

愛される女の子になりたかった・・・。

お母さんに褒めてもらいたかった・・・。

そして大好きな人に愛されたかった・・・。



いろんな思い出が少しずつ蘇り、痛みとともに通り過ぎていった。


その感覚を 黙って感じていると、やがてふと、重荷を降ろしたみたいに
楽になる瞬間が 訪れたの。
私はゆっくり深呼吸して、目の前のショーウインドーに映る自分の姿を
見たわ。
そして あることに気がついたの。


「あれ? いつもの私の顏が、少しだけ、美しく見える気がする・・・」

それは 私が生まれて初めて、ほんの少し、自分の容姿を受け入れることが
できた瞬間だっだと思う。


                    〜第9話に続く〜

| 「おしゃれスクール物語」 | 10:39 | comments(0) | - |
「おしゃれスクール物語 (Yoshiko's Story) 」 第7話

   
  〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


「こんばんは」

振り向くと、一人の男性が私を見つめていたわ。
とてもおしゃれなジャケットを着ている いかにもモテそうな かっこいい人
だった。

「私はおしゃれスクールの者です。 スクールに興味はおありですか?」

彼は 柔らかい表情で私を見つめていたけど、目の奥の光は とっても鋭い
ような気がした。

「いいえ、興味なんてありません。 たまたま立ち止まっただけです。」

「そうですか」


だけど、彼は微笑んで続けたの。

「素敵なブラウスを着ていらっしゃいますね。 とっても よく
 お似合いですよ。」


やっぱりだ、と思ったわ。
この人は 心にも無いことを言って、私を丸め込むつもりなんだ。
逃げなきゃ!


・・・でも私が逃げようとした時、彼は驚くようなことを言ったの。

「あなたは、とっても清楚で美しい方ですから、そんなふうに清潔感のある
 ファッションがお似合いになるんです。
 後は ほんの少しだけ華やかさをプラスされれば、もっと素敵に なられま
 すよ」


え? 今なんて言った?
私が美しい?

バカにされたような気がしたわ。
こんな みじめな私をつかまえて、なぜそんなに見え透いたウソを言うのよ!
あなたみたいな かっこいい人に、私の気持ちなんかわかるわけないじゃない!

「お世辞言わないでください。
 私はずっと容姿にコンプレックスがあって、情けない人生を送ってきたん
 です。 今 出会ったばかりのくせに、適当なこと言わないでください!」


でも、その人はちっとも動じなかった。

「今 出会ったばかりだからこそ、冷静に判断ができるんです。
 あなたの内面を全く知らないからこそ、完全に見た目だけで判断して、
 綺麗だって言えるです。 信じられませんか?」


「ええ、もちろん」


「人は意外と、自分の魅力がわからないものなんですよ。
 だから ほんの些細なきっかけで、自信を無くしてしまうことがあるん
 です。 あなたも もしかしたら、そうなのかもしれませんね」


本当にうさんくさい人! 私の何がわかるのよ! って思ったわ。

でも 私は、なぜかその場を立ち去ることができなかったの。

今まで 誰も教えてくれなかった、長く暗いトンネルを抜け出す方法が
この場所には あるような気がしていたからかもしれない。

                        
                   〜第8話に続く〜


 

| 「おしゃれスクール物語」 | 23:35 | comments(0) | - |
「おしゃれスクール物語 (Yoshiko's Story) 」 第6話

  
  〜つまらない毎日を華やいだ日々に変えた服装の魔法☆〜


その日は どうやって仕事を終えたのか 覚えてないの。
会社を出た後も、家に帰りたくなくて 街をぐるぐる歩きまわったわ。
家に帰るとお母さんが 絶対 梨香のことを 褒めると思った。
それを聞くことを考えるだけで 吐き気がしてきたわ。

街をさまよい、わざといつもと違った道を歩いたわ。

街はちょうどバーゲンの季節で、いろんなショップの店員さんたちが
私を呼び止めようと 声をかけてくる。

だけど、私みたいなみじめな人間に 似合う服なんてあるはずないじゃない!

溢れる涙をこっそりぬぐいながら、私はどんどん歩いていったわ。


どのくらい歩いたかしら。
ふと立ち止まった私は、偶然、ある看板を目にしたの。


 『 LUCEおしゃれスクール 』

£ 感覚だけでない わかりやすい おしゃれ理論で、
    あなただけの ファッション黄金比率がわかります £

 

すっかり前置きが長くなってしまったわ。

これが 私と「おしゃれスクール」との 初めての出会いだったの。

その看板の文字が 何を意味するのか、私には とっさに理解できなかった。
だけど、私の目は ある文字に 釘づけになってしまったの。


「あなただけの ファッション黄金比率がわかります」

私だけのファッション  ・・・ 私だけの ・・・  もしかして、こんな私に
も ぴったり似合うファッションが存在するってこと?

でも、私はすぐに その考えを 打ち消したわ。

そんな上手い話なんて あるはずないじゃない!! どうせ、オーダーメイド
とかの高いお洋服とかを売りつけられるんだ。
引っかからないうちに さっさとこの場を離れなきゃ。


                        
                 〜第7話に続く〜



| 「おしゃれスクール物語」 | 12:44 | comments(0) | - |
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